tvbusyo’s blog

ドラマに映画に歴史が好きなアラサーによる勝手気まま感想文

映画感想文:『SCOOP!』

 

10月1日公開の『SCOOP!』【スクープ】を観てきました。

勝手な批評★★★☆☆星3つ

 

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解説  http://eiga.com/movie/83473/
福山雅治が「モテキ」「バクマン。」の大根仁監督と初タッグを組んだ主演作。1985年に製作された原田眞人監督・脚本の映画「盗写 1/250秒」を原作に、芸能スキャンダルから社会事件まで様々なネタを追いかける写真週刊誌カメラマンや記者たちの姿を描く。数々の伝説的スクープをモノにしてきたカメラマンの都城静は、輝かしい業績も過去のものとなり、今は芸能スキャンダル専門の中年パパラッチとして、借金や酒にまみれた自堕落な生活を送っていた。そんなある時、ひょんなことから写真週刊誌「SCOOP!」の新人記者・行川野火とコンビを組むことになり、日本中が注目する大事件に巻き込まれていく。福山扮する静の相棒となる組む新米記者・野火を二階堂ふみが演じ、吉田羊、滝藤賢一リリー・フランキーら豪華キャストが共演する。

 

なんともストーリー明快で、胸撼わす描写とエロな笑い、とてもバランスのよい作品でした。見終わった後に、すっきり!逆にあまり残るものは無い。。。笑

ただ観ながら、パパラッチの情熱、ジャーナリズムとしての熱量が、中年チーム全体に溢れていて、こんなチームで働きたい、こんなチーム作りたいと羨ましく思ってしまいます。

 

大根監督の、細かいこだわりやユーモアが随所に見られて、シアター内で何度も笑いが起きました。また芸達者な俳優陣がテンポのよいセリフ回しで、大人な笑いが多々あって、重たい映画が多い邦画の中で久しぶり笑いながら観ました。

ただ『モテキ』『バクマン』にある、驚きの仕掛けや演出は無く、すごくストレートな撮影、シーン作り。あえて現実的な世界観しか作らなかったのかなとは思いますが、大根監督を期待して観に行った私には、ちょっと物足らない。。隣の席で観てた女性二人組も見終わった後に、「大根監督、今回手を抜いたね」と言っていて、「同感です。」と話しかけそうになりました。あえての現実的なシーン作りが伝わりきらなかったかな、、、

 

この映画の一番褒めるべき見所は、俳優陣ですね。福山雅治主演でしたが、これがピッタリ。

エロかっこいいオヤジ感。美しすぎない肌と身体。癖のあるねっとりした発声。役を作りすぎない自然体。こんなにこの役を地のままいける人はいない!福山雅治はオヤジになってもイケてる!と感じさせました。客入りは苦戦しているらしいですが、代表作になるんじゃないですかね。 その他の皆様は、もう流石!の一言。吉田羊様は、記者の熱量とカッコよさの中に、女性のセクシーさ、こんなに嫌みなく素敵に演じられ、リリーフランキーさんは、普段からヤク中なのか!!と思うくらい身体も表情も完璧でした。そして、滝藤賢一さんが自由すぎる、アツすぎる記者陣を現実から引き離しすぎないよう締めてくれました。でも、心は誰より熱い。

 

二階堂ふみちゃんもベテラン陣にいい感じに合わさってましたが、福山雅治とのラブシーンはちょっと違和感が。。。笑。みずみずし過ぎる。。。

 

なにはともあれ、エロ満載なので、親しい方とぜひご覧ください。

 

映画感想文:『ピンクとグレー』

 

2016年1月9日公開の『ピンクとグレー』

勝手な批評★★☆☆☆星2つ

期待が大きかった分、期待はずれ感。。。

 

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解説 http://eiga.com/movie/81653/

ジャニーズの人気グループ「NEWS」加藤シゲアキが2012年に発表した処女小説を、「世界の中心で、愛をさけぶ」「北の零年」の行定勲監督が映画化。脚本を担当する若手劇作家・蓬莱竜太と行定監督が原作を大胆にアレンジして再構成し、小説では明かされなかったエピソードも描く。人気俳優の白木蓮吾が急逝した。自殺か他殺かも判明しない中、彼の少年時代からの親友で死の瞬間にも立ち会った売れない俳優・河田大貴に世間の注目が集まるが……。テレビドラマ「半沢直樹」や「水球ヤンキース」などで俳優としても注目を浴びる「Hey! Say! JUMP」の中島裕翔が映画初出演にして主演を務め、「そこのみにて光輝く」の菅田将暉、「海街diary」の夏帆「誰も知らない」柳楽優弥といった若手実力派が脇を固める。

 

 

私が好きな役者さんが出てたから、勝手に期待しちゃいました。。。なんか面白そうな話しだし、行定監督だから若者の映画も上手にまとめられるんだろうな。。。とか。

 

まず、一番に原作の甘さですね。ストーリーの裏にある驚きも無ければ、人間の生々しい感情の動きも感じられない。その脚本はかなり無理があるし、一番の惹きである『演じているという騙し』も、表現しきれていない。次の言葉がなんとなく想像できてしまう。だから胸にささるシーンがあまり無かったなという印象です。

 

唯一良かったのは、シーンごとの魅せ方。この原作と脚本で、出来るだけ映画だから成り立つ不思議な世界観や、陰影、日常感のあるライトなど、惹きつけられるものがありました。

 

私が一番期待していた俳優陣!いい役者がいっぱい出てるのに、なんだか各々空回っている印象です。主演の中島君は、ジャニーズだけど普通っぽい雰囲気、個性やキラキラオーラが作品の邪魔をしないので、端役でも上手いな〜と、思ってましたが、この重たいものを背負う主役はなんか向かないな。菅田将暉夏帆柳楽優弥に完全に食われてしまってます。菅田君も私大好きですが中島君の演技とトーンやバランスを取って欲しかったなと。

 

DVDで、あと一本何か!というときにオススメです。

 

映画感想文:『ズートピア』

 

4月23日公開の『ズートピア』をDVDで観ました。

勝手な批評★★★★★星5つ

久々の大ヒット!!

 

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解説 http://eiga.com/movie/81260/

動物たちが高度な文明社会を築いた世界「ズートピア」を舞台に、ウサギの女の子ジュディが夢をかなえるために奮闘する姿を描いたディズニーアニメーション。監督は「塔の上のラプンツェル」のバイロン・ハワードと「シュガー・ラッシュ」のリッチ・ムーア。どんな動物も快適な暮らしができる環境が整えられた世界。各々の動物たちには決められた役割があり、農場でニンジン作りに従事するのがウサギの務めだったが、ウサギの女の子ジュディは、サイやゾウ、カバといった大きくて強い動物だけがなれる警察官に憧れていた。警察学校をトップの成績で卒業し、史上初のウサギの警察官として希望に胸を膨らませて大都会ズートピアにやってきたジュディだったが、スイギュウの署長ボゴは、そんなジュディの能力を認めてくれない。なんとかして認められようと奮闘するジュディは、キツネの詐欺師ニックと出会い、ひょんなことからニックとともにカワウソの行方不明事件を追うことになるのだが……。

 

典型的なハッピーエンドのディズニー映画です。でも、ここ一番に奥が深い、画も美しく、音のクオリティが高い!映画って、感じ方は人それぞれだと思いますが、観てよかったと誰もが感じるのではないでしょうか。

 

まず、ストーリーが夢いっぱいながらも肉食動物と草食動物の在り方について切り込むところが、大人が観ても人種差別とか、大国の支配とか、もっと身近なところで貧富の差、見た目の差とか、色んな事柄のモノの見方に、自分は風評に流されてないか!とハッとしました。だから何回も観たくなってしまう、ネガティヴ入ってるときに観たくなるような映画でした。

 

あと、ユーモア!ところどころに散りばめられているユーモアが素晴らしい!面白い!世界で観られることを念頭に置いているから、世界共通で分かる動物の特徴を活かしたユーモアが盛りだくさん!

 

何より心奪われたのは、キャラクターの可愛いさ、愛らしさ。主人公のジュディが動物らしいもふもふした動きと、人の子供みたいなクルクル回る豊かな表情、鼻先が少し動くウサギらしい特徴まで絶妙!!無理のないキャラクター設定!

 

吹き替え版の声優人も、アニメーションに集中できるくらいに、癖を抜いた発声で納得でした。

 

何度でも観る価値ありです!

 

 

映画感想文:『君の名は。』

 

8月26日公開の『君の名は。』を観てきました。

勝手な批評★★★☆☆星3つ

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解説 http://eiga.com/movie/83796/

雲のむこう、約束の場所」「秒速5センチメートル」など、男女の心の機微を美しい風景描写とともに繊細に描き出すアニメーション作品を手がけ、国内外から注目を集める新海誠監督が、前作「言の葉の庭」から3年ぶりに送り出すオリジナル長編アニメ。「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」などの作品で知られ、新海監督とはCMでタッグを組んだこともある田中将賀がキャラクターデザインを手がけ、「もののけ姫」「千と千尋の神隠し」などスタジオジブリ作品に数多く携わってきた安藤雅司が作画監督。主題歌を含む音楽を、人気ロックバンドの「RADWIMPS」が担当した。1000年ぶりという彗星の接近が1カ月後に迫ったある日、山深い田舎町に暮らす女子高生の宮水三葉は、自分が東京の男子高校生になった夢を見る。日頃から田舎の小さな町に窮屈し、都会に憧れを抱いていた三葉は、夢の中で都会を満喫する。一方、東京で暮らす男子高校生の立花瀧も、行ったこともない山奥の町で自分が女子高生になっている夢を見ていた。心と身体が入れ替わる現象が続き、互いの存在を知った瀧と三葉だったが、やがて彼らは意外な真実を知ることになる。声の出演は瀧役に神木隆之介、三葉役に上白石萌音。その他、長澤まさみ市原悦子らが出演。

 

アニメーションは、あんまり得意ではなくて、観てなかったものの、あまりの評判に観に行って来ました!!感想としては、も一回DVDで見たいくらい話しが深くて、理解しきれませんでした。メッセージ性が強いというか。。。ただ、涙溢れるという評判には、『?』という感じです。。普段から、アニメを観慣れてる方は感情移入できますが、あまり観てない私は、やっぱりどこかSF感かあって、入り込めず。

 

ただ、映画全体に、凄みがあるので、ゾクゾクする感じと、107分が一息もつく瞬間もないほどテンポもいい!ちょっとジブリ映画を観てるような、凄みとメッセージ性がありました。

 

あと、音楽が良い!RAD世代の私にはどんぴしゃり。世代ではない方も画と音楽、言葉のマッチに感情動かされるのではないでしょうか。

 

声優人は、神木君が神木くんのまま過ぎて、アニメの男の子を見てると、普段の神木くんが浮かんできてちょっと気になる。。。笑

 

音楽とメッセージ性、凄みから、

映画館スケールで観たほうがいい作品ですね。

 

映画感想文:『怒り』

9月17日公開の『怒り』を観てきました。

勝手な批評★★☆☆☆星2つ

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解説  http://eiga.com/movie/81486/

吉田修一の原作を映画化した「悪人」で国内外で高い評価を得た李相日監督が、再び吉田原作の小説を映画化した群像ミステリードラマ。名実ともに日本を代表する名優・渡辺謙を主演に、森山未來松山ケンイチ広瀬すず綾野剛宮崎あおい妻夫木聡と日本映画界トップクラスの俳優たちが共演。犯人未逮捕の殺人事件から1年後、千葉、東京、沖縄という3つの場所に、それぞれ前歴不詳の男が現れたことから巻き起こるドラマを描いた。東京・八王子で起こった残忍な殺人事件。犯人は現場に「怒」という血文字を残し、顔を整形してどこかへ逃亡した。それから1年後、千葉の漁港で暮らす洋平と娘の愛子の前に田代という青年が現れ、東京で大手企業に勤める優馬は街で直人という青年と知り合い、親の事情で沖縄に転校してきた女子高生・泉は、無人島で田中という男と遭遇するが……。


いい役者さんがたくさん出てるし、吉田修一原作だし、李監督だし、絶対見なきゃと思って行ったものの、こりゃDVDで良かったなという感想でした。

それぞれ役者さんの演技は上手だけど、それは個々の力にすぎなくて、作品全体のメッセージ性とか本来原作考えるとあるはずであろう、鬼気迫るものがなんだか伝わってこなかった。私のような一般の観てる人に何を伝えたかったんだろう。。。


こんな一流役者さんがこんな役を!?という売り出しに惹かれて見に行った人も多いかと思う。私も実は。。。そこが、一番残念ポイント!!この人のこのシーン観たくなかった。。。妻夫木さんと綾野さんのラブシーンは美しさが無く、生々しさも無い。。。宮崎さんの8キロ太って挑んだ役柄は、結局いつもの宮崎さん。。。まだ実年齢17歳の広瀬すずちゃんが襲われるシーンは、観てて辛すぎて、そして、最後まで報われない。。。


あと贅沢を言えば、3つのストーリーの繋がりも欲しかったな。。。なんかオムニバスみたいでチープに感じてしまいます。


と、ここまで勝手にツラツラ並べましたが、面白みとズシリとくるものはあります。邦画らしい精神に訴えてくる感じ。DVDでは一度は見る価値ありかと。